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Takeya, et al., Scientific Reports 2019 http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry777/)。この超薄膜中では、1cm2あたりに100兆個以上の分子が自ら集合することで高品質の単結晶が形成されるため、半導体の性能を示す移動度の値として、実用化の指標である10cm2/Vsを超える性能を有することが分かってきました。しかしながら、高品質の有機半導体単結晶薄膜を構成する分子一つ一つの形状は電子の輸送に少なからず影響を与えるにも関わらず、基板界面の分子の形状を精密に計測することは極めて困難でした。 [研究の内容] 今回、本研究グループは印刷プロセスを用いて半導体のインクから有機半導体単結晶の単分子薄膜を作製しました(図1)。基板の上に保持された半導体インクの表面では、たくさんの分子が自ら集合し、薄膜を形成します。インクと気相(気液界面)で得られた薄膜は、インクの乾燥に伴い基板上に貼り付きます(物理吸着)。このような薄膜に対して、国内外の放射光施設を駆使してX線の反射や吸収の精密計測に取り組みました。そうすることで、有機半導体単結晶の基板界面の分子の形状を0.1ナノメートルの精度で決定することに成功しました(図2)。その結果、基板に物理吸着するだけで、100兆個以上におよぶ全ての分子の形状が同じように変化することを世界で初めて明らかにしました(図3)。また、この基板界面付近の分子形状の変化は、厚さが4ナノメートルの1分子層からなる膜でのみ観測され、超薄膜の厚さを制御することで、物理吸着による分子形状の変化が抑制され、電子状態が変化するとともに移動度が40%以上向上することも明らかとなりました。 図1 印刷プロセスを用いた有機半導体単結晶薄膜の製造手法。基板の上に保持された半導体インクの表面では、多数の分子が自ら集合し、薄膜を形成する。インク表面で得られた薄膜は、インクの乾燥に伴い基板上に物理吸着する。 図2 X線反射測定から得られた深さ方向の電子密度プロファイル。電子密度は、分子の重心位置(図1の中心のベンゼン環)を中心に対称なはずであるが、1分子膜では基板側の電子密度が減って、非対称になっている。 図3 左)C8-DNBDT-NW元々の結晶構造。それぞれの分子は、基板に対して真っすぐに立った構造をとる。 右)物理吸着により分子変形が生じた際の結晶構造(密度汎関数法を用いた理論計算からの予想)。基板側の分子骨格が一斉に歪んでいる。 [社会的意義] 有機半導体は有機分子の中でも比較的剛直な骨格を有しているため、その結晶においても分子の形状は変わらないとされていました。したがって、有機半導体の高性能化には、合成化学により分子一つ一つの化学構造を制御し、適切な分子結晶をデザインすることが一般的でした。本研究で明らかとなった物理吸着による分子形状の変化は、この常識を打ち破る結果であり、今後、デバイス作製時の異種材料界面を制御することで、有機エレクトロニクス材料のさらなる高性能化・高機能化が期待されます。 発表者 山村  祥史(東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 博士課程3年生) 藤井  宏昌(大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻/東北大学大学院理学研究科物理学専攻 博士課程3年生) 小笠原 寛人(スタンフォード大学SLAC国立加速器研究所 Staff Scientist) 高橋   修(広島大学大学院理学研究科化学専攻 准教授) 小林  伸彦(筑波大学数理物質系物理工学域 准教授) 若林  裕助(東北大学大学院理学研究科物理学専攻 教授) 渡邉 峻一郎(東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 特任准教授/産業技術総合研究所 産総研・東大 先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ 客員研究員 兼務) 竹谷  純一(東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 教授/マテリアルイノベーション研究センター(MIRC) 特任教授 兼務/産業技術総合研究所 産総研・東大 先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ 客員研究員 兼務/物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(WPI-MANA)MANA主任研究者(クロスアポイントメント)) 発表雑誌 雑誌名:「Communications Physics」(オンライン版:1月23日) 論文タイトル:Sub-molecular structural relaxation at a physisorbed interface with monolayer organic single-crystal semiconductors 著者:Akifumi Yamamura, Hiromasa Fujii, Hirohito Ogasawara, Dennis Nordlund, Osamu Takahashi, Yutaro Kishi, Hiroyuki Ishii, Nobuhiko Kobayashi, Naoyuki Niitsu, Balthasar Blülle, Toshihiro Okamoto, Yusuke Wakabayashi*, Shun Watanabe*, and Jun Takeya* DOI番号:10.1038/s42005-020-0285-7 用語解説 (注1)  産総研・東大 先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ 平成28年6月1日、東大柏キャンパス内に設置した産総研と東大の研究拠点。相互のシーズ技術を合わせ、産学官ネットワークの構築による「橋渡し」につながる目的基礎研究の強化や、先端オペランド計測技術を活用した生体機能性材料、新素材、革新デバイスなどの産業化・実用化のための研究開発を行っている。[参照元へ戻る] (注2) 移動度 電場により電荷が移動する際の移動しやすさを表す量。IoTデバイスの動作には10cm2/Vs以上の移動度が望ましい。[参照元へ戻る] (注3) 高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所フォトンファクトリー KEKつくばキャンパスにある放射光施設。電子加速器から生まれる放射光で、物質・生命の構造から機能発現のしくみを明らかにする研究を推進している。PFリング(2.5 GeV)、アドバンストリング(PF-AR, 6.5 GeV)という、特徴ある2つの放射光専用の光源加速器を有し、KEKで培ってきた放射光技術・加速器技術により先端的な研究の場を提供している。[参照元へ戻る] お問い合わせお問い合わせフォーム 産総研について アクセス 調達情報 研究成果検索 採用情報 報道・マスコミの方へ メディアライブラリー お問い合わせ English ニュース お知らせ一覧 研究成果一覧 イベント一覧 受賞一覧 研究者の方へ はじめての方へ 研究成果検索 研究情報データベース お問い合わせ 採用情報 ビジネスの方へ はじめての方へ 研究成果検索 事例紹介 協業・提携のご案内 お問い合わせ AIST Solutions 一般の方へ はじめての方へ イベント情報 スペシャルコンテンツ 採用情報 お問い合わせ 記事検索 産総研マガジンとは 公式SNS @AIST_JP 産総研チャンネル 公式SNS @AIST_JP 産総研 チャンネル サイトマップ このサイトについて プライバシーポリシー 個人情報保護の推進 国立研究開発法人産業技術総合研究所 Copyright © National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) (Japan Corporate Number 7010005005425). 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